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ほつ太朗(16番)
クモニ83029
TOMIXのクモニ83湘南色を元に、中央東線で活躍したスカ色に改造しました。
塗替えのほか以下の点を改造、又はディテールアップをしています。
a.車体
車体では個体番号の再現と手摺類のパーツ交換を行っています。
☆a-①手摺・把手の金属パーツ化
0.3mmの真鍮線を使用して手摺を取り付けました。
全ての手摺を自分で曲げましたが、大きいのでBトレの時よりもやりやすかったです(笑)
こちらは把手(扉取って)です。
写真のほか、乗務員室扉のモノも交換しています。
エコーモデルのものを使いました。
ここが立体的になっていると、それだけでニヤニヤしてしまいますね(笑)
☆a-②昇降ステップの位置見直しと金属パーツ化
BONAのパーツを使用しての再現です。
モールドのままで加工しなくても良いのですが、029番含めて、クモニ83では一部の車両の昇降ステップの位置が高い車両がいます。
「高い車両」は昇降ステップの一番上の段の上辺が乗務員室扉よりも上に位置し、雨樋に近づいています。
高いと言ってもほんの僅かなものなのですが、立派な個体差ですので再現しましょう。
昇降ステップ含め、今回もBONAには大変お世話になりました。
素晴らしいパーツをありがとうございます。
☆a-③側面トイレ窓の位置見直し
クモニ83のトイレ窓の位置は3種類あります。
両サイドの窓の上辺と比べて、トイレ窓の上辺が同じモノ、やや高いモノ、やや低いモノです。
029は「やや高い」ので、製品の「両サイドの窓と同じ高さのモノ」を嵩上げしています。
②と③は本当にほんの少しの差異ですから、ほとんど気がつかれませんし、時々自分でも忘れてしまいます(笑)
そのほか方向幕は付属のものが「荷」のみだったので、とまさほ氏に作っていただいたインレタを方向幕パーツに転写しました。
更にそこにガイアノーツのジェルクリアでカバーをして方向幕感を演出してみました。
ジェルクリアを綺麗に平坦にするのが難しくて、少しムラが出てしまいました。
また予想以上のキラキラで驚きました(笑)
115と連結して中間に入ってしまう側(上の写真)の幕はやや上ずらせてみています。
ズレるということは当然次のコマが見えているはずですね。
下にほんの少しだけ次のコマをチラ見せしてみたのがチャームポイントです。
b.屋根上
屋根上では個体番号での特徴は不明なことが多いため、主にモールドをパーツ化する加工を行いました。
☆b-①配管類のパイピング
パンダグラフ付近の配管類を真鍮線化しました。
BONA製の屋根上機器用のパーツを使用したため、シャープ且つリアルな再現ができました。
あとは私自身の技術的な問題です(笑)
一番太い線である母線のみ、側面写真にて曲がり方が特定できたため再現しました。
屋根の中に入っていく際に波打ち状になるか、ストレートに入るかという点のみですが、目立つポイントでもあります。
029はストレートに入るようですね。
☆b- ②ベンチレーターをツバ無しタイプに交換
製品のモノではツバがあるタイプが乗っていますが、この車両は旧型のツバ無しタイプでしたから交換しています。
車両によっては混載もあったように思いますが、どうだったか…
ツバ無しは横から見たときに丸みがないのですぐにわかりますね。
☆b- ③ベンチレーターの配置見直し
クモニ83でベンチレーターの間隔について触れられていることはありませんでした。
しかし029の写真(サイドビューではない)を見たときに、どう見ても間隔が等間隔でないように見えました。
これはあくまで私の予想ですが、一部の車両に「ベンチレーターの間隔を変えたものがあった」、又は「種車の都合で配置間隔が違うものがあった」のではないでしょうか。
とはいえ他車での検証をしていませんから、この「一部」の範囲というのはわかりません。
0番代に末期に見られるのか、800番代にもあるのか、将又長野工場独自のものなのか…
今回は新たな発見ができましたので、とても楽しく加工ができました。
今回は実車写真から予測し、パンタ側から数えて2〜3個目の間を詰めて、3〜4個目は通常間隔としました。
☆b-④パンタグラフのPS23化
☆b-⑤避雷器のLA15化
特に加工というよりは、機器を変えただけですね。
☆b-⑥避雷器の位置見直し
実車に合わせて、製品ではパンタよりも運転台寄りにあった避雷器を、車内側に移設をしました。
これに伴い避雷器への配管の通り方が変わるわけですが、こちらも詳細が無かったため、複数の写真を見ての予想です。
なかなか詳細を知ろうと思うと資料がないのが惜しいです。
c.床下

序盤に加工した床下ですが、記事にも書いてあります通り、T車にも関わらずモーターカバーがあるので、モーターカバーを撤去し、新たに床下と梁、床下機器を設置しています。
☆c-①床下モーターカバーに被る機器類をパーツ化

上記の通り加工をし、最終的にはこのようになりました。
横から見ると、最初からそうであったかのように整然と機器が並んでいます。
やった人間以外は気がつきませんので、一人でニヤニヤします(笑)
☆c-②床下配管のパイピングと金属パーツ化

塗装は見ての通りのスカ色ですが、この車両は他車と若干差異があります。
029は他車より若干ですが、塗り分け位置が低くなっております。
その点を再現しました…と言っても正直わかりづらいと思います(笑)
正面から見たときに、前照灯がスッポリ綺麗に青15号ゾーンに入ったいるのが本来の姿です。
しかし029は塗り分け位置が低いがために、頭がほんの少しだけクリームゾーンに入り込んでいます。
さらにその影響なのか(?)、前照灯がクリーム色で塗られています。
湘南色であれば丁度前照灯が塗り分け位置にあるため、オレンジ、緑、ツートンの3パターンがあるわけですが、スカ色は青15号の一色塗りが定位です。
この車両は、たった一両パンダのような見掛けで中央本線を闊歩していたわけです。
また三鷹区にいたスカ色のクモニは、前面の塗装が屋根に向けて吹きこぼれているのが特徴です。
クモニの写真をよくみると、多かれ少なかれ屋根の両端がクリーム色になっています。
その点も余すことなく再現しました。
☆d-②ウェザリング
少しばかりやり過ぎたことが反省点ですね(笑)
とはいえ割りかし気に入っています。
次はもう少し綺麗なままにしたいとは思っております(滝汗
e.室内
☆e-①運転台機器類塗装
☆e-②室内仕切り貼り付けによる室内再現
☆e-③乗務員、荷物類の配置

上記3点のとおり作業を行なっております。
室内再現については私の稚拙な塗装と素晴らしい「鈴木さんの仕切り」を使用しての再現です。
毎度毎度お世話になっております仕切りですが、今回はクモニ用が無かったため、数種を組み合わせての再現をしました。
おかげさまで素晴らしい室内再現ができました。
この場で恐縮ですが、いつも素晴らしい仕切りをありがとうございます。
乗務員や荷物は市販のものを数種購入してのせました。
荷扱い扉付近にいる荷扱の乗務掛さんは実は塗り替えにより再現しています。
外人さんの塗り替えなので非常に屈強です(笑)